■ 京都見る歩く(洛中編)Vol.13 二条城二の丸御殿、歴史の潮流、美しい襖絵。

 ■ 二条城二の丸御殿、歴史の潮流が駆け抜けた屋敷。美しい襖絵。


いよいよ天下を太平ならしめたのか、秀吉が築いた大阪城に続き、2つめの平城となり、性質的にはさらに徳川が西国の諸大名に建築を命じた事からも、いよいよ公家に侍っていた武士たちがその型を守りつつも、御所近くまで間合いを詰めたとも言えるのか。

その敷地面積27万5千平方メートル。ことに、この京都の都に作るからには、物理的防衛要素は目立たぬよう機能させ、しかも、経済、政治的面での拠点の一つと数えても支障ない物へと高めたのか。

などと始めてしまうと無粋だと思えるほど美しく外国からの観光客も、日本人でも思わず息を飲んで見とれてしまうのがこの二条城二の丸御殿ではないだろうか?


古くも、美しく長い廊下は有名な「鴬張り」。人が歩くたびにキコキコと高い音をたてる。人が多いとそれほど気にならくなるのだが、説明を読み込んで一人になった。気持ちが次の部屋への期待に向いたとき歩き出せば気づく。是は人の往来が無くなり、静まれば静まるほど、余計に遠く、高く響く音なのだと。良く出来ている。

二の丸御殿の各部屋には今で言う、セキュリティから、それをクリアした後の受付、そして、どんどん御用向きの重要度をまして将軍様のおわす間まで距離を縮めていくようだ。勿論、ことあればすぐに数十人の隠れ武者が将軍の盾と鉾になれる場所に詰めている。

各部屋の目的や、詳細ましてやその美しさについては、筆舌しがたく、京都へ行くなら是非ともその目で見て体感していただきたい。


私が感じたところだが、各部屋は「式台の間」のように登城の受付や将軍様への献上品受け取る場所に始まり、外様大名と将軍、譜代・親藩大名と将軍と言うように、謁見・対面する階級と目的にあわせて造られ、当たり前だが将軍の座は常に一段高くなっている。書く広間飾る意匠は「桃山時代武家風書院作り」と言う、格式と豪華さには目をみはりまた妙に落ち着く。

各部屋の襖絵はその時代の日本画美術を一世風靡していた狩野派一門の絵師が渾身の筆で描いたもの。見て周って感じたのは、その襖絵には精神的効果と何らかの意図があるのでは?ということ。


老住職が登城者を受け付ける部屋や、外様大名たちとの謁見の広間には、落ち着きがあって気が引き締まる見事な枝ぶりに金箔を背景とした松の襖。枝の間で当時この国にいなかった寅や豹がにらみを利かせる。狩野派の人々が毛皮を元に描いたのだとか。まるで訪問者に「落ち着き」と「威圧」の両方をしめす如く。

そうかぁ、この大広間で徳川家が豊臣家に「今日から正式にうちの家臣ねぇ」と名実ともに侍のトップであることを知らしめ、慶応3年10月(1867)「帝に全権をお返しいたすぅ」と「大政奉還」が発布されたのだなぁと思う。歴史の潮流が通り過ぎたその場に立ち、目撃するが如く感慨もひとしお。

少し変わって、譜代・親藩大名との間では襖絵に花をあしらい、落ち着きと華やかさが香ってきそうだ。あたかも「権威」と「親交」の印象の中、敬いと将軍のためになる意見が出やすくしているように思える。

さらに廊下を進みはっとしたのが、二つの部屋。一つは将軍が通常おわす「白書院」。寝室にもしていたと言う。ここの襖絵は以外にも水墨画。将軍様とて人の子。普段は落ち着きたいと思ったのだろうか?


もう一つが「勅使の間」、将軍が朝廷からの使者が会うのだ。この時だけは将軍とて一段下座に座ると言う。征夷大将軍とは言え、終始「侍う」と言う「体面」は貫かれたのだ。
と思うと、なるほど、幕末の争乱の中どうあっても錦の御旗を敵に回したのだと悟った時の侍達の動揺は理解に難くない。時勢がどうで自分の考えが同であろうと、侍である以上はその大義名分が染み付いていたのだろう。何せこの二条城「勅使の間」の段差に見る「侍の姿」は、真心であったか、名目であったかに関わらず千年も続いたのだから。


広間に置かれた侍たちの人形が当時を再現しているがじっと見ると、歴史物語のように思えた事が実際であり今日の今ここと繋がっているのだと実感できる。冷え切った体を大きな休憩場に飛び込ませ、甘酒で暖める。二の丸御殿の美しさは幻想のように・・・。さすがは世界遺産。

地点マップ(PC、携帯au、docomo)

場所名: 二条城(Nijyoujyou)
参拝時間:8:45〜16:00(Open)
入城料:600円(Per Adult)
駐車場:乗用車 210台 2時間まで600円以降1時間ごと200円
電話:075-841-0096
住所:〒604-8301 京都市中京区二条通堀川西入二条城町541

※7、8、12、1月の火曜日は休城(休日の場合は翌日)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【市バス】京都駅乗リ場B1から9系統「堀川通経由 西賀茂車庫ゆき」、乗り場B2から50系統「北野天満宮経由 立命館大学前ゆき」101系統「北野天満宮 金閣寺経由 北大路バスターミナルゆき」で「二条城前下車」すぐ
9系統比較的時間正確、本数多し。101系統本数少なし
上記3つの系統から都合の良い時間を待って乗ってください。
【電車】地下鉄東西線「二条城前駅」下車数分
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント
コメントする








   

カレンダー

S M T W T F S
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 
<< May 2019 >>

写真素材売りはじめました。

あなたの感性を伝えるストックフォトサイト TAGSTOCK

最新の記事

記事(カテゴリー別)

記事(月別)

最近頂いたコメント

とても良かった

ある日どこかで [DVD]
ある日どこかで [DVD] (JUGEMレビュー »)

クリストファー・リーブ主演。恥ずかしながら、唯一見て感動してしまった。後にも先にもコレに勝る恋愛映画を知りません。不運な事故でさぞ辛い人生だったでしょうが、彼は最期まで本当のスーパーマンでした。勇気と信念を教えてくれた名俳優さんです。

とても良かった

禅 ZEN [DVD]
禅 ZEN [DVD] (JUGEMレビュー »)

待望の映画DVD化です。
オープニングだけで既に泣いてしまった私は変わり者?

とても良かった

シャイン
シャイン (JUGEMレビュー »)

生きるとは?と問うてしまう時は見てください。苦難の末、体いっぱいで喜び、感謝の涙があふれるピアニストの波乱の人生。

リンク

写真素材売りはじめました。

あなたの感性を伝えるストックフォトサイト TAGSTOCK

プロフィール

このブログ内で検索

others

携帯QRコード

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM